
赤い光の中で、静かにこちらを見つめる菅田 愛貴。その表情に宿るのは、可憐さだけではない。艶めく黒髪、濡れたような前髪、温度を帯びた目元、そして光を受けて透ける肌。相反するニュアンスを重ねることで、少女らしい透明感にセンシュアルなムードを加えた、印象的なビューティールックに仕上がっている。
ヘアメイクを手掛けたのは、人気サロンCOVER HAIRのクリエイティブチーム、COVER HAIR CREATIVE。代表・谷本一典がヘアメイクディレクションを担当し、モデルの持つピュアな魅力をベースに、光と質感、色彩を巧みにコントロール。ナチュラルの延長ではなく、ファッションとして成立する美しさへと昇華させている。
赤い光とゴールドが引き出す、静かな色気。
今回のルックでまず目を奪われるのが、深い赤の背景と肌に落ちるドラマティックな光。そこに黒髪とゴールドの装飾を重ねることで、どこかオリエンタルで幻想的な世界観が生まれている。
衣装に描かれたゴールドのフラワーモチーフとも呼応するように、ヘアとメイクにも“艶”をキーワードとして設定。髪には濡れたような光沢、肌には内側からにじむようなツヤ、唇にはみずみずしい光を与えることで、ビジュアル全体をひとつの質感でつないでいる。
一方で、表情はあくまで静か。強い色や光を使いながらも、メイクを盛りすぎないことで、菅田 愛貴自身が持つ透明感と繊細な表情が前面に残る。甘さだけに寄せない、モードな“可愛い”のつくり方が秀逸だ。
【HAIR】濡れた質感と繊細な前髪。黒髪をジュエリーのように。
ヘアは、艶やかなストレートロングをベースに、表面をタイトに整えたミニマルなデザイン。
特に印象的なのが、額に沿って細く束感をつけた前髪。一本一本の毛流れを感じさせることで、端正なストレートヘアに湿度のあるニュアンスをプラスしている。前髪の隙間からのぞく肌が、重くなりがちな黒髪に軽やかな抜けを生み、目元の表情もより際立たせている。
サイドからバックにかけては、黒髪の中にゴールドやパールを思わせる装飾を忍ばせ、アクセサリーそのものをヘアデザインの一部として取り込んでいるのもポイント。シンプルなストレートだからこそ、光を受けた髪の艶と小さな装飾が際立ち、まるで髪そのものがジュエリーのように見える。
黒髪はツヤを生かすことで軽やかさと洗練を両立しやすく、スタイリングでもオイルなどによる質感づくりが重要な要素になる。

【MAKE-UP】テラコッタの目元と濡れツヤ肌。甘さを秘めたセンシュアルメイク。
メイクの主役は、赤い照明にも負けないウォームブラウン〜テラコッタ系のアイメイク。
目元には赤みを含んだブラウンをふわりと広げ、目の輪郭を強調しすぎず、陰影そのものを美しく見せている。目尻側に感じられる深みが、菅田 愛貴の柔らかな目元にほんの少し大人っぽいニュアンスを加え、ピュアな印象にセンシュアルな余韻をプラス。
ベースは厚塗り感を感じさせない、なめらかなツヤ肌。頬骨や鼻筋など光を受ける部分に自然なハイライト感を残し、赤いライティングの中でも肌の透明感が失われないように仕上げている。
唇はローズ〜コーラル系のニュアンスを含んだツヤリップ。輪郭をくっきり取りすぎず、ふっくらとした質感を生かすことで、目元のウォームカラーと美しく調和させている。
黒髪に透明感を合わせる場合、マットに作り込みすぎず、肌のツヤや自然な血色を残すことが軽やかさにつながる。今回のルックもまさにそのバランスで、色を使いながらも重さを感じさせない。
“可愛い”のその先へ。光と質感で描く、新しい菅田 愛貴。
ピュアな美しさを持つ菅田 愛貴に、赤、黒、ゴールドという強い色彩を掛け合わせることで生まれた、ドラマティックなビューティースタイル。
艶やかな黒髪に繊細なヘアアクセサリー、赤みを含んだ目元、濡れたような肌とリップ。すべての要素が“光をどう受けるか”まで計算され、写真の中でひとつの世界観として完成している。
COVER HAIR CREATIVEが手掛けるヘアメイクの魅力は、モデルの個性を消して別の顔をつくるのではなく、その人自身が持つ魅力を見極めたうえで、ファッションとしての強度を加えていくこと。代表・谷本一典によるヘアメイクディレクションのもと、今回も菅田 愛貴の透明感を軸に、艶、色、装飾をレイヤードし、可憐さとモード感が共存する表現へと導いている。
赤い光の中で浮かび上がるその姿は、少女と大人、ピュアとセンシュアル、その境界を自由に行き来するよう。“可愛い”だけでは終わらない、今の菅田 愛貴の美しさを引き出した、ihme issue12らしい幻想的な一枚となっている。