儚さとノスタルジアをまとう“ドリーミーロマンス”――山口らいらを彩る、繊細な余白のヘアメイク

人気サロン「COVER HAIR」のクリエイティブチーム、COVER HAIR CREATIVEがヘアメイクを担当した『ihme issue11』。モデル・山口らいらの持つ透明感とナチュラルな愛らしさを引き出しながら、どこか物語のワンシーンを思わせる幻想的なムードを創り上げた。

ヘアメイクディレクションを手掛けたのは、COVER HAIR代表の谷本一典。トレンドの“盛る”美しさとは一線を画し、繊細な質感と余白を大切にしたアプローチで、山口らいらのピュアな存在感を際立たせている。柔らかな光に包まれた世界観の中で表現された、今の時代だからこそ新鮮に映るロマンティックなヘアメイクに注目したい。

光と余白が描く、センチメンタルなロマンティシズム

ベッドに身を預けながらこちらを見つめる山口らいら。その表情には少女らしい無垢さと、大人へと移り変わる瞬間の繊細な感情が共存している。

全体を包むのは、朝の柔らかな光を思わせる淡いトーン。ヴィンテージライクな小花柄のルームウェアやフリルのヘッドアクセサリーが、ノスタルジックな空気感を演出しながらも、決して甘くなりすぎない絶妙なバランスを保っている。

COVER HAIR CREATIVEは、作り込みすぎない自然体の美しさを軸に、ヘアとメイクの質感を丁寧にコントロール。谷本一典によるディレクションのもと、被写体そのものが持つ魅力を最大限に引き出すことで、まるで映画のワンシーンのような世界観を完成させている。

【HAIR】無造作の中に宿る計算されたニュアンスウェーブ

ヘアはロングレングスをベースにしたナチュラルなウェーブスタイル。大きく崩したような柔らかなカールが特徴で、ラフでありながらも計算された毛流れによって立体感を生み出している。

特に印象的なのは顔周りのデザイン。シースルー気味の前髪をランダムに落とし、額や目元に自然な影をつくることで、どこかアンニュイな表情を演出。巻き込みすぎない自然なウェーブが、少女らしい無垢さと大人っぽさの両方を感じさせる。

さらにフリルヘッドバンドを合わせることで、ロマンティックなムードをプラス。アクセサリーに頼りすぎるのではなく、髪そのものの質感美を活かしたスタイリングは、COVER HAIR CREATIVEならではの繊細な感性が光るポイントだ。

【MAKE-UP】透明感を極めた“素肌感メイク”の新解釈

メイクは全体的にミニマルでありながら、細部にまでこだわりが感じられる仕上がり。

ベースメイクは厚みを感じさせないシアーな質感。肌の内側から光を放つようなツヤを仕込み、まるで素肌そのものが美しいかのような透明感を表現している。

アイメイクはブラウンベージュを中心に構成し、まつ毛の存在感を自然に際立たせる程度に抑制。囲みすぎないアイラインと柔らかな陰影によって、瞳本来の印象を引き出している。

チークは血色感を添える程度にふんわりと。リップはピンクベージュのニュアンスカラーを選び、潤いを感じるツヤで仕上げることで、儚げでセンシュアルな表情を完成させている。

谷本一典のディレクションによるこのメイクは、“盛る”ことではなく“引き算”によって美しさを際立たせる発想が特徴。モデル自身が持つ透明感を主役に据えた、今の時代に求められるナチュラルラグジュアリーな提案といえる。

今という時代が求める、静かな美しさ

今回のビジュアルは、派手な装飾や強い主張ではなく、静かな余白の中に宿る美しさを表現している。

柔らかなウェーブヘア、透けるような素肌感メイク、そしてノスタルジックなスタイリング。それぞれが主張しすぎることなく調和することで、山口らいらの持つ純粋な魅力が自然に浮かび上がる。

COVER HAIR CREATIVEが提案するのは、トレンドを追うだけではない、その人自身の魅力を引き出すためのヘアメイク。そして谷本一典のディレクションによって完成した本作は、見る人の記憶に静かに残る“ドリーミーロマンス”の世界を美しく描き出している。