濡れた光と、素肌の意志。カバーヘアクリエイティブが描く“エフォートレス・ロマンティシズム”

人気サロン「カバーヘア」のクリエイティブチーム、カバーヘアクリエイティブがヘアメイクを担当。代表・谷本一典のディレクションのもと、モデル・木下絵里香の内に秘めた繊細さと芯の強さを、ミニマルかつ詩的に引き出した。濡れた質感、削ぎ落とした色、そして空気をまとうようなバランス感覚——。今号は“作り込みすぎない美”の最前線を映し出す。

「儚さ」と「リアル」が交差する、現代的ロマンティシズム

海辺というプリミティブなロケーションに、あえて装飾を抑えたヘアメイク。湿度を帯びた空気と自然光が、肌や髪の質感をそのまま写し取る。可憐さに寄りすぎず、強さに傾きすぎない——その絶妙な中間地点を狙ったのが、谷本一典率いるカバーヘアクリエイティブの美意識だ。視線を引き込むのは“足し算”ではなく“引き算”。今の時代が求めるリアリティが、静かに立ち上がる。

【HAIR】:濡れた束感で描く、無防備な強さ

タイトすぎないウェットヘアは、髪の動きと毛流れを生かした設計。前髪はランダムに落とし、顔周りに陰影をつくることで、表情に奥行きを与えている。スタイリングは最小限に抑え、あくまで“自然に濡れた”印象をキープ。計算されたラフさが、木下絵里香の持つピュアな存在感を際立たせる。

【MAKE-UP】:素肌の透明感を主役にした、引き算メイク

ベースは薄く、内側からにじむようなツヤを重視。ハイライトは点で効かせ、光を拾う位置だけを厳選している。アイメイクはニュアンスカラーで陰影を仕込み、まつ毛も主張しすぎない。リップは血色を整える程度に抑え、全体のバランスを優先。谷本一典のディレクションらしい、“盛らないことで完成する”メイクアップだ。

トータルイメージ:ヘアとメイクが溶け合う、静かな強度

ヘアとメイク、それぞれが主張するのではなく、溶け合うことで一つのムードを形成する。カバーヘアクリエイティブが得意とするのは、サロンワークで培ったリアルな感覚を、エディトリアルへと昇華させること。代表・谷本一典の確かな審美眼が、モデルの個性と時代性を結びつけ、**“今、いちばん美しい自然体”**を更新した。