淡色の空気をまとう、軽やかなミニマル・ユース

ヘアメイク:カバーヘアクリエイティブ/ディレクション:谷本一典

透きとおるラベンダーと柔らかな空気感。
ihme issue2「花音」企画では、人気サロン・カバーヘアのクリエイティブチームが、
代表 谷本一典氏のディレクションのもと、
“余白の美”を纏うヘアメイクを構築。
軽やかなニュアンスと、少女の無邪気さが同居するヴィジュアルを、
プロ目線で解説する。

光を含んだラベンダーが描く、無重力のスロームード

真っ白な空間に、ラベンダーのトップスがふわりと浮かぶように存在する。
動きのある袖のフォルムや、ゆったりとしたチェックパンツが、
静と動のコントラストをつくり、
モデルの自然な表情とポージングが“日常に差しこむ一瞬の詩”のよう。

谷本氏のディレクションは、今回も 「軽さ」「余白」「呼吸感」 を軸にしたミニマル構成。
削ぎ落としながらも、肌と髪にほどけるニュアンスを丁寧に残すことで、
写真全体が濁りなく、透明に見える。

【HAIR】ゆるくほどけた“アンニュイ束ね”がつくる無造作な色気

ヘアはタイトすぎずラフすぎず、
“意図的に無造作”なまとめ髪。
後れ毛を細く計算して残すことで、
動いた瞬間に空気を含む繊細なシルエットが生まれている。

  • 前髪はラウンドに落とし、甘さを最小限に。
  • トップは軽く分散させ、重心を下げて柔らかい雰囲気に。
  • 仕上げはツヤを抑えたテクスチャーで、スタジオ光を自然に受け止める。

谷本氏が得意とする “抜きの美学” が最もよく表れたスタイルで、
髪そのものより、空気と光までデザインしたような軽量感が魅力。

【MAKE-UP】白の世界で際立つ“素肌の透明度”。ラベンダーを引き立てるニュートラルメイク

メイクは極めてミニマル。
色を乗せすぎず、肌質そのものの清らかさを主役にした構成。

ベース

  • トーンは均一に整えるだけで、厚みはゼロ。
  • 目元のくすみは自然に残し、リアリティを演出。

アイ

  • アイシャドウはほとんど色を感じさせない“影”レベル。
  • まつげも上げすぎず、ナチュラルな重心に。

リップ

  • ピンクベージュを薄膜で。
  • モードに寄りすぎず、あどけなさを残す調整。

衣装のラベンダーが主役であるため、
メイクは「色を引き立てる光」として存在。
谷本氏のメイク哲学である “引き算の華やぎ” が正確に反映されている。

静かな余白に宿る、可憐さと知性のミックス

ヘア・メイク・スタイリング・空間がひとつの詩のように呼応する今回のビジュアル。
花音の自然体なムードを最大限に引き出すため、
カバーヘアクリエイティブは「手を加えすぎない美しさ」を巧みにデザインした。

仕上がったのは、
“少女的でありながら、どこか都会的”
そんな二面性をもつ新しいスタンダード。

静寂の空間で花開く、
繊細なラベンダーのストーリーがここに完成した。