白という色に、曖昧な強さを宿して
潔いほどの白。その無垢な色は、ともすれば“素”や“無”と捉えられがちだが、今季の「Re Cover:White」は、その“余白”にこそ美の本質が宿ることを証明する。
白い衣装に透ける自然光、揺れる髪の影、肌に落ちる柔らかなニュアンス――すべてが緻密に設計された美のバランス。
モデル・櫻井梨乃がまとうのは、繊細でありながら確かな意思を感じさせる静かな存在感。ナチュラルという名の計算を、プロの手によって再構築したヘアメイクに注目してほしい。
透明感のなかに宿る、静かな強さ
繊細なホワイトの光に包まれた櫻井梨乃さんが体現するのは、"静と動"が共存する洗練のレイヤースタイル。柔らかくたおやかに流れる質感の中に、芯のある眼差しが印象を残す――。今季の“Re Cover:White”は、ただのナチュラルでは終わらない。しなやかに強く、美しく。そんな現代のミューズ像を、ヘアとメイクで丁寧に描き出しました。
白の余白に映える、意思ある美しさ
軽やかさと品格を両立させた、今季のRe Coverテーマ。ナチュラルを装いながらも、緻密に設計されたヘア＆メイクが、櫻井さんの美しさを最大限に引き出します。
【HAIR】：空気をまとわせた“ノーブル・レイヤー”
やわらかく揺れる毛先と、顔まわりのくびれが印象的なレイヤースタイル。中間から毛先にかけてゆるやかなウェーブをプラスすることで、ただのフェミニンではない、知性を感じるニュアンスが生まれます。前髪はシースルー気味に束感を出して、視線を自然に引き寄せる設計。全体はツヤを抑えたマットよりの質感で、白の衣装とコントラストをつけ、より立体的に。
使用スタイリング剤は、軽やかな動きをキープできるミストワックス。コテは32mmで中間巻きをベースに、毛先は外し気味に整えて。
【MAKE-UP】：血色と透明感のバランスで“静の色香”を纏う
メイクの主役は、頬にほんのり宿る赤みと、リップのソフトマットな深み。ベースは内側から発光するようなツヤを仕込みつつ、表面はベロアのようにソフトフォーカス。目元はブラウンベースでミニマルに仕上げ、ビューラー後にまつ毛を束感ある仕上がりに。ノーズシャドウとチークはつなげるようにぼかし、顔に彫刻のような奥行きを演出します。
リップはくすみローズ系を選び、抜け感を残しながらも意志ある印象に。ハイライトはあえて抑え、"光より影"で立体を表現。
トータルイメージ：白という無垢に、静かなエッジを忍ばせて
“Re Cover:White”は、ただのピュアでも、ただのシンプルでもない。真っ白な背景にあえて繊細な陰影を加えた、現代的ミニマルの提案。ヘアは軽やかな空気感で余白を演出し、メイクは引き算の中に色気を差し込む。この静かで強い美しさは、見る人の記憶にそっと焼き付く――そんなムードのあるビジュアルに仕上がりました。
COVER HAIR CREATIVE
「COVER HAIR（カバーヘアー）」が発信する年1回発行のヘア・ファッションマガジン。エイベックス・マネジメント、テンカラット、レプロエンタテインメント、プラチナムプロダクションなどに所属する人気モデルとのフォトセッションを通じて、クリエイティブな要素を取り入れたヘアスタイルを提案。また、サロンワークで実際に活用できるスタイルも豊富に掲載しています。
