
窓から差し込む柔らかな自然光を纏いながら、儚さと芯の強さを両立させる“Glow Modern Femme”のミューズ・美南早希。透け感のあるドレスと繊細なヘアメイクが、現代のフェミニンを美しく映し出す。静寂の中に宿る意思、そのスタイルをプロ目線で紐解く。
Glow Modern Femme
透明感と静謐さ、そして芯のあるフェミニン
今回のビジュアルは「静かに燃える強さ」を感じさせる現代的フェミニニティの象徴。背景にあるナチュラルな緑と淡い光が、彼女の内面を表現するかのように溶け込み、被写体そのものが空気の中に溶け込んでいくような印象を与える。シルエットは柔らかく、佇まいは凛として、まるで詩の中にいるような空気感。従来のフェミニン像にとどまらず、独立性や知性をも感じさせるビジュアルだ。

ノーブルな印象を生む、抑制と計算の美
ヘアはゆるやかな波ウェーブをベースに、毛先までツヤとまとまりを意識。重めの前髪はあえて自然に下ろし、目元のラインを強調するフレーム効果を発揮している。メイクは“素肌感”を大切にしながらも、リップの艶やかなローズピンクと、アイラインの繊細な引き方が印象的。目元の印象を際立たせつつ、頬にはほとんど色味を入れず、大人の余白と品を演出している。ナチュラルさの中に秘められたエッジィなバランス。
空気をまとうようなドレスで、儚さとモードの交差点へ
美南さんが纏うのは、ボルドーに近いディープパープルのチュールドレス。袖のシアー素材とアシンメトリーなデザインが、動きと透け感で感情の揺れを演出している。ボリュームのあるドレスに対し、ヘアスタイルは縦ラインを強調し、重心を上げる構成。メイクも華やかさより陰影に重きを置いており、トータルで見たときに“浮かない美しさ”を保っている。この絶妙なバランスは、現代の「ノームコアを超えたフェミニン」の到達点とも言える。

“静かなる存在感”──次世代フェミニンの象徴へ
光の使い方、ヘアメイク、衣装、そのすべてが「静けさの中の強さ」というテーマに向かって一貫している。ナチュラルな背景とミニマルな演出によって、モデル自身の魅力が最大限に引き出されており、まるで空気や光の一部になったかのような佇まい。強く主張せずとも、確かに目を奪われる──それが今、時代が求める“Glow Modern Femme”の美しさなのだ。
COVER HAIR CREATIVE


「COVER HAIR(カバーヘアー)」が発信する年1回発行のヘア・ファッションマガジン。エイベックス・マネジメント、テンカラット、レプロエンタテインメント、プラチナムプロダクションなどに所属する人気モデルとのフォトセッションを通じて、クリエイティブな要素を取り入れたヘアスタイルを提案。また、サロンワークで実際に活用