「甘さ」と「クール」が響き合う、静謐なる強さの美学_モデル・美南早希

中性的なニュートラルと、目を引くボールドカラーの巧妙な掛け合わせ。モードな感性とフェミニンな柔らかさを内包しながら、どこかミステリアスなオーラをまとうビジュアルが完成した。カバーヘアマガジンの特集「A Symphony of Neutral and Bold」より、美南早希が魅せる、静かなる強さの最新スタイルを解説する。

A Symphon of Neutral and Bold

知性と感性が交差する、静と動のハーモニー

このビジュアルが放つ印象は「内に秘めた強さ」。ナチュラルな素材感と構築的なディテールが織りなすコントラストは、知的でクール、それでいてどこか詩的な空気をまとっている。左の寄りカットでは視線を誘う繊細な表情と目元が際立ち、右の全身カットではリラックスしたポージングが、洗練された大人の余裕を醸し出す。

重さと軽さのバランスで魅せる、奥行きあるフェミニン

ロングヘアはダークトーンをベースに、顔周りのニュアンスを柔らかく動かしたレイヤースタイル。アイキャッチとなる前髪は厚みを持たせつつ、毛先に自然なカールをつけることで抜け感を演出。メイクはピンクトーンのグラデーションで統一されており、特に赤みを帯びたアイシャドウが白目を引き立て、視線を印象的に魅了する。リップも同系色でまとまりがありながら、ツヤ感でほんのり色気をプラス。

マスキュリン×フェミニン。意図的に揺らぐシルエット美

スタイリングは、カーキのボリュームスリーブシャツに、鮮やかなマゼンタのテーパードパンツという、トーンとシルエットのギャップが鍵。ヘアの重さとトップスのドレープ感が呼応し、下半身のカラーが全体のムードを引き締める。足元はヌードベージュのストラップヒールで、強さの中にヌケ感を生む巧みなスタイリング。ヘアメイクの柔らかさとファッションの構築的な輪郭が、美しい緊張感を持って同居している。

“甘さ”と“強さ”を往復する、令和のニューフェミニズム

このルックが語るのは、ただのモードやガーリーではない。「甘さ」は媚びず、「強さ」は威圧しない。視線を奪う大胆な色使いと、温度を感じさせるヘアメイクが調和し、ジェンダーに縛られない現代のフェミニズムを体現している。視覚的にも情緒的にも揺らぎのある、まさに“ニュートラル×ボールド”の理想形。

COVER HAIR CREATIVE

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谷本一典
(カバーヘアグループ代表)

@lupin_1969

©︎COVER hair's magazine
「COVER HAIR(カバーヘアー)」が発信する年1回発行のヘア・ファッションマガジン。エイベックス・マネジメント、テンカラット、レプロエンタテインメント、プラチナムプロダクションなどに所属する人気モデルとのフォトセッションを通じて、クリエイティブな要素を取り入れたヘアスタイルを提案。また、サロンワークで実際に活用